派遣の登録について調べていると「顔合わせ」というキーワードをよく見かけますよね?
「顔合わせ」って一体何だろう?
面接とは違うのかな?
どんなことをするんだろう?
面接とは違うって聞くから落ちたりすることはないと思っているんだけど、そういうものではないのかな?
実は「顔合わせ」は、正式には「事業者訪問」と呼ばれており、派遣会社によっては「職場見学」と呼んだりもします。
直接雇用の場合には、あまり聞いたことのない言葉なので、少し分かりにくいですよね…
そんなあなたの疑問にお答えすべく、今回は「顔合わせ」についてご案内してみたいと思います。
派遣の登録手続きの流れを簡単におさらい
気になる派遣会社に登録会の予約をします。
対面での登録会とWEB登録によるものなど派遣会社により選ぶことが可能です。
登録会による面談・ヒアリングでは、主に登録シート記入・希望職種・スキルチェックが行われた後、コーディネーターのヒアリングがあります。およそ1時間ぐらいの時間を見ておくとよいでしょう。
ヒアリングの後、希望条件に合う派遣先が見つかるとコーディネーターから派遣先を紹介されます。
紹介された就業先を希望すれば、コーディネーターが話を先に進める手続きに入ります。
登録者が希望すれば、「顔合わせ」として応募する派遣先に行きます。
一緒に働く方や具体的な仕事内容について確認をします。
また、希望すれば職場の様子を見学させてもらう事もできます。
双方合意の上で派遣先が決まると、就業開始時期を決めて派遣社員としての就業がスタート!
就業開始日までに派遣会社と契約書を結びます。
「顔合わせ」とはこの「STEP4」の部分になります。
「顔合わせ」とは何のために行われるの?
実は「派遣法」では、紹介予定派遣を除いて、派遣先(就業先)による「事前面接」は禁止されています。
しかし、実際は派遣会社が選考した派遣スタッフを派遣先と双方認識するという名目で面接に近い選考を行うことがほとんど。
これが「顔合わせ」にあたるものです。
ちなみに、就業先企業の職場環境や業務内容を確認するための企業訪問を派遣社員が希望した場合は、法律で認められています。
そもそも事前面接が禁止されているのはなぜ?
派遣スタッフは、派遣会社に所属している為、就業先に必要とされるスキルがあるかどうかを判断するのは雇用主の派遣会社に委ねられています。
その為、雇用主でない派遣先企業が派遣社員を選考したりする行為は、法律で禁止されているのです。
顔合わせの趣旨・目的は?
- 実際の就業前に、業務内容を具体的に知るため
- 派遣スタッフが就業前に派遣先企業の現場の雰囲気を知るため
- 派遣スタッフが派遣会社から打診された仕事を実際に受けるかどうか、派遣スタッフ本人が判断するため
派遣スタッフが就業先からの評価を受けるためのものではない
顔合わせの内容は?
派遣会社の担当者・派遣先の担当者・派遣スタッフとで顔合わせを行います。
派遣先の担当者から、今回依頼する業務内容の説明が行われたり、派遣社員から派遣先へ質問をしたりといった質疑応答を中心に行われます。
顔合わせの詳しい流れについて、次から具体的に見ていきましょう!
気になる顔合わせ当日の流れをご紹介!
顔合わせ当日の流れについて、どのようなことが行われるのか確認していきましょう!
顔合わせ当日は派遣会社の担当者と事前に待ち合わせをして合流し、その後就業先に向かいます。
就業先に向かいながら簡単に派遣会社の担当者と打ち合わせをします。
就業先企業の雰囲気・担当者の人柄・予想される質問など、ある程度派遣会社の担当者から説明を受けます。
また、こちらからする質問についてもどのような質問が相応しいか、確認しておくとよいでしょう。
私の場合も、待ち合わせして就業先に到着するまでに就業先の情報を色々教えてもらいました。
就業先の社長さんはこのような方だから、〇〇は気にしないでください、とか
〇〇について聞かれた場合は特に無理して答える必要はないですよ、等。
個人的には、こちらからの質問事項について具体的にアドバイスしてもらえたのは助かりました。
残業については「早めにご連絡をいただけたら対応できます」などの答えがいいと思います、など、事前に就業先の仕事に対するスタンスなど聞けていると、ある程度それに寄せた返答ができるので。
就業先に到着したら、いよいよ顔合わせスタート!
就業先の担当者と、30分~1時間程度対面で話をします。
第一印象はとても大切です。好印象を持ってもらえるよう、最初の挨拶はしっかりと行いましょう!
就業先の担当者から、具体的な業務内容や求められるスキル、職場環境(人数、社員構成等)についての説明があります。
派遣スタッフから、簡単な自己紹介を行います。
職務経歴やこれまで経験した業務、所有スキルなどについて簡潔に話しましょう。
その際に、すべての経歴を説明する必要はなく、就業先で生かされそうな業務や資格などを中心に説明をするとよいでしょう。
私も就業先の業務内容と求められるスキルを聞いた後に、急遽自己紹介の内容を調整しました。
事前に、派遣会社から就業先の企業に対して、派遣スタッフの「スキルシート」が提出されています。
※スキルシートとは、派遣社員の職務経歴や所有スキルの情報が記載された書類のこと。住まい等の個人情報は伏せられています。
質疑応答では、このスキルシートを基に職務経歴や所有スキルについて担当者から質問されます。
質問にしっかりと答えられるように事前に自分の書類を再度確認しておきましょう。
また、仕事に対する意欲を伝えられるようにしましょう。
派遣社員からは、業務内容の不明点や就業時間、残業の有無、職場環境などについて質問するとよいでしょう。
特に業務内容についての質問をすると、意欲があると先方に伝えることができます。
業務の説明を受けながら、メモを取り、質問できる事項をいくつか考えておくとよいでしょう。
双方の質問が全て終われば、顔合わせは終了です。
「ありがとうございました」と挨拶をして、担当者と共に退室しましょう。
なお、その場で就業に関する意思確認を行うことはありません。
後日、派遣会社の担当者から連絡があります。
顔合わせ後に「不採用」はあり得る?
「双方合意の上で」就業がスタートすることを考えると、どちらの側にも断る権利があるのです。
実際、私も「不採用」になったことがあります。
「顔合わせ」に行く道すがら、担当営業の方と話をした際にも
「ここは顔合わせをすればほぼその方で決まりになるので、大丈夫だと思いますよ!」
と言われていたので安心していたのですが。
実際は、募集していた求人情報よりも、もっと働く日数・時間数の多い人を探しているということで、不採用に。
何がダメだったんだろう?!と当初かなりショックでした…
業務内容が変更した事に伴い、募集する人の属性も変化することは大いにあります。
特に中小企業は、業態変化も激しい場合があるので、その可能性は十分にあり得ます。
もし、不採用だったとしても「そこにはご縁がなかったんだ」と気持ちを切り替えて、次の就業先を紹介してもらいましょう!
まとめ
派遣における「顔合わせ」の内容についてご紹介しました。
「顔合わせ」という言葉は柔らかいので、ともすると油断して臨んでしまいがちですが、要するに「面接」と同じような意味合いを持っています。
事前に就業先の企業の情報をしっかりリサーチし、関わる業務の内容を理解しておくことが大切です。
また、想定される質問についても答えられるようにある程度準備をして臨んでおくとよいでしょう。
そして万が一不採用だったとしても、気にすることはありません!
また次の「ご縁」に向けて、気持ちを切り替えて積極的に動いていきましょう!